お知らせ

メガバンクグループ連結地域銀行に関する格付方法を変更
2013.08.26
株式会社日本格付研究所(JCR)では、格付方法の一部を変更しましたので、その概要および個別格付への影響につき以下のとおりお知らせします。

1. 変更の概要
JCRでは、本日付で業種別格付方法「銀行等」の一部変更を行った。これは2013年6月4日付のプレスリリース「メガバンクグループ連結地域銀行に関する格付方法の変更を検討」により公表した検討の結論である。検討の結果、6月4日付リリースで示した変更案のとおり格付方法を変更することとした。メガバンクグループの傘下地銀について、これまでは親銀行の支援を格付に強く織り込むことは難しいとしてきたが、新たな格付方法では、一定の要件を満たす場合は親銀行からの追加的な支援の可能性を加味して格付を行うこととした。メガバンクと傘下地銀の関係につき、①戦略的重要性の如何にかかわらず傘下地銀と親銀行の間でリスク管理関連情報の共有など内部管理上の結び付きが一層強まってきたこと②親銀行ブランドの共有が浸透しつつあるように見受けられること③親銀行からの追加的な資本支援が近年観察されてきたことなどを踏まえている。

メガバンクグループの傘下地銀についての取扱い
メガバンクグループの傘下にある地域銀行について、メガバンクグループの傘下にあることだけを理由に、親銀行またはグループ(「親銀行等」)の信用力を起点に格付を判断することはしない。親銀行等からみた戦略的な重要性が不明確であり、また、歴史的にみても、グループの傘下入りが戦略的な重要性によるものというより、金融危機における不良債権処理などの際の資本支援の結果実現したという側面が強い場合、親銀行等からの支援を格付に強く織り込むことは難しい。もっとも、そのような経緯でグループ入りした地域銀行であっても、その経営管理に親銀行等が相応の責任をもつであろうと判断される場合は、親銀行等からの追加的な支援の可能性を加味して格付を行う。この判断にあたっては、親銀行等との連結関係の有無、平素の経営管理における親銀行等の関与の度合い、業務における親銀行ブランドの利用状況などを参考とするほか、実際の支援の実績も勘案する。


2. 変更に伴う格付の見直し
JCRでは本件格付方法変更を受けて下に掲げる2銀行の格付を見直し、その結果を一両日中に公表する予定である。本件格付方法変更は格付にポジティブに働くが、格付方法変更を要因とする格上げ幅は当該2銀行のいずれについても1ノッチ程度となる可能性が高い。なお、当該2銀行以外に本件格付方法変更を直接の理由として格付を見直す予定の先は無い。

発行体:株式会社みなと銀行
 長期発行体格付:A-/安定的
 劣後ローン格付:BBB+
発行体:株式会社関西アーバン銀行
 長期発行体格付:BBB+/安定的
 短期発行体格付:J-2

(担当)炭谷 健志・宮尾 知浩
       

13d0374

PDF